遠野なぎこと飯島愛の孤独死と『金スマ』、海老名香葉子の訃報で思い出す元アイドルの悲劇 2025(令和7)年その1【連載:死の百年史1921-2020】番外編(宝泉薫) |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

遠野なぎこと飯島愛の孤独死と『金スマ』、海老名香葉子の訃報で思い出す元アイドルの悲劇 2025(令和7)年その1【連載:死の百年史1921-2020】番外編(宝泉薫)

連載:死の百年史1921-2020 【番外編】2025(令和7)年その1

  

 そこで思い出されるのが、飯島愛(享年36)のことだ。08年に、遠野と似た最期を遂げた。ウィキペディアに掲載されている、両者についての説明を並べてみよう。

 

遠野なぎこ(とおの なぎこ、1979年〈昭和54年〉1122– 2025年〈令和7年〉7月3日(遺体発見日))は、日本の女優、タレント。

飯島 愛(いいじま あい、1972年〈昭和47年〉1031– 2008年〈平成20年〉1217日〈死亡推定日〉)は、日本のAV女優、タレント。

 

 飯島が自宅で亡くなっていたことがわかったのは、1224日。病理検査により、死因は肺炎で、死後一週間ほど経過していたことが判明した。季節の違いこそあれ、どちらも孤独死だ。

 

飯島愛

 

 また、遠野がそうだったように、飯島も自伝的小説『プラトニック・セックス』(2000年)で少女期の非行や性病感染、整形手術といった過去を告白。こちらはベストセラーとなって、ドラマ化もされた。

 飯島は時代の寵児となったが、07年に引退。それでも、ブログなどで性に関する啓発活動を続け、カリスマ性は維持された。それゆえ、死後もブログにファンからのコメントが寄せられることに。その状況は、15年に両親の意志でブログが閉鎖されるまで続いていく。

 そして、そのブログじまいがある意味、二度目の死だったとすれば、24年の12月には三度目の死ともいうべき出来事が起きた。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)の終了だ。

 この番組は09年以降、年内最後の放送でレギュラーだった飯島を追悼する企画を放送してきた。ところが、25年1月に、中居といわゆる「X子」そしてフジテレビをめぐる騒動が起き、中居の引退によって番組も終了。結果的に、彼女を追悼した24年最後の放送が最終回となってしまった。

 心身の不安定な女性たちの代弁者であり、支えようともしていた飯島。そんな女性たちの「新種」みたいな存在が、X子だともいえる。そういう存在によって、飯島の最後の居場所が消えたのは、皮肉としかいいようがない。

次のページは遠野や飯島と対照的な死だった海老名香葉子(享年92)

KEYWORDS:

✴︎KKベストセラーズ 待望の重版✴︎

痩せ姫  生きづらさの果てに

エフ=宝泉薫 著

 

 

人類の進化のスピードより、ずっと速く進んでしまう時代に

命がけで追いすがる「未来のイヴ」たちの記憶

中野信子(脳科学者・医学博士)推薦

 

 

 

◆KKベストセラーズ  宝泉薫の好評既刊◆

 

 

※上のカバー画像をクリックするとAmazonサイトにジャンプします

オススメ記事

宝泉 薫

ほうせん かおる

1964年生まれ。主にテレビ・音楽、ダイエット・メンタルヘルスについて執筆。1995年に『ドキュメント摂食障害―明日の私を見つめて』(時事通信社・加藤秀樹名義)を出版する。2016年には『痩せ姫 生きづらさの果てに』(KKベストセラーズ)が話題に。近刊に『あのアイドルがなぜヌードに』(文春ムック)『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、最新刊に『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)がある。ツイッターは、@fuji507で更新中。 


この著者の記事一覧

RELATED BOOKS -関連書籍-

平成の死: 追悼は生きる糧
平成の死: 追悼は生きる糧
  • 宝泉 薫
  • 2019.04.28
瘦せ姫 生きづらさの果てに
瘦せ姫 生きづらさの果てに
  • エフ=宝泉薫
  • 2016.09.10